「SEO対策って、もう意味がないんじゃないですか?」
最近、経営者の方からこの質問を受ける機会が急増しています。
Googleで検索したとき、一番上に出てくるのはAIが要約した「AI Overviews(旧SGE)」。その下に並ぶサイトはクリックされない——だから「SEO対策はもう不要で、これからはAEO(AI回答対策)だ」という論調が業界で広がっています。
結論から言います。「SEO対策はもういらない」は、半分正解で、半分ウソです。
この記事では、集客支援を10年以上、300社以上に提供してきた立場から、当社のWebサイトの実データも公開しつつ、AI時代のSEO対策で押さえるべき3つのポイントを解説します。
SEO対策とAEO対策の違い|そもそも何が違うのか
議論を進める前に、2つの言葉の定義を整理しておきます。
| 対策 | 正式名称 | 目的 | 対象 |
|---|---|---|---|
| SEO対策 | Search Engine Optimization (検索エンジン最適化) | 検索結果でサイトを上位表示させる | Google・Yahoo!などの検索エンジン |
| AEO対策 | Answer Engine Optimization (回答エンジン最適化) | AIが回答を作る際に自社情報を引用させる | ChatGPT・Google AI Overviews・Perplexityなど |
SEO対策は、キーワード選定、記事の質、内部リンク構造、サイトの表示速度など、Googleの評価基準に沿ってサイトを整える施策です。
AEO対策は、AIが「ユーザーの質問への回答」を生成する際に、自社のコンテンツを引用・参照してもらうための施策。「AI対策」と呼ばれることもあります。
一見、AEOがSEOに取って代わるように見えます。ですが、実はこの2つは対立関係ではなく、AEOはSEOの上に成り立つ関係にあります。この点を後ほど詳しく解説します。
なぜ「SEOはもう不要」と言われ始めたのか
まず、SEO不要論が広がった背景を整理します。理由は主に3つあります。
1. Google検索でAI要約が最上部に表示されるようになった
2024年頃から日本でも本格的に導入された「AI Overviews(旧SGE)」により、検索結果の最上部にはAIによる要約回答が表示されるようになりました。ユーザーはこの要約で満足してしまい、その下のサイトをクリックしない、という懸念です。
2. ChatGPTなどのAIが「Google検索の代わり」になりつつある
「調べ物はChatGPTに聞く」という人が増え、そもそもGoogle検索を使わないユーザー層が生まれています。
3. 検索エンジン以外の流入経路が増えた
SNS(X、Instagram、LinkedIn)、YouTube、noteなど、検索経由以外でコンテンツにたどり着く動線が多様化しました。
これらは、いずれも事実です。だからこそ「SEO対策の重要性が下がった」という主張には、一定の説得力があります。
しかし、当社の7年分のデータは「別の景色」を見せた
ここで、当社のWebサイトの実データを公開します。
| 時期 | 状態 | 1日平均PV |
|---|---|---|
| 2019年(AI普及前) | チャットGPT登場前・SEO対策を継続 | 約100PV |
| 2026年6月(AI普及後) | AI Overviews導入後・同様のSEO対策を継続 | 約96PV |
7年経ち、AIが業界を一変させたにもかかわらず、当社サイトのPVはほぼ横ばいを維持しています。
もし本当に「SEOはもう効かない」のであれば、PVは大きく減少していたはずです。もちろん、業界によっての違いはあると思いますが、少なくとも、弊社の実データはそうなっていない。これが現実です。
この結果から、私は次のように解釈しています。
「SEO対策を継続していたからこそ、AI時代でも流入を維持できている」
SEO対策を怠っていれば、確実にPVは減っていたでしょう。
逆に言えば、SEO対策は「効果が下がった」のではなく、「継続していないと流入がなくなる基礎工事」になった、ということです。
AI回答の「引用元」を見れば、SEOの重要性は一目瞭然
もう1つ、重要な事実があります。
Google AI OverviewsやChatGPT、Perplexityなどの生成AIが回答を作るとき、参照元・引用元として表示されるのは、多くの場合noteの記事や企業のブログ記事です。
つまり、AIは無から回答を生成しているのではなく、Web上で「検索エンジンに評価されているコンテンツ」を読み込み、要約・引用して回答を作っているわけです。
ここに、極めて重要な事実があります。
検索エンジンに評価されないコンテンツは、AIの回答にも選ばれない。
AEO対策の土台にあるのは、結局SEO対策なんです。SEOを捨ててAEOだけをやる、というのは、土台を作らずに屋根を乗せるような話。順番が逆です。
したがって、自社の商品・サービスを検索でも、AI経由でも見つけてもらいたいのであれば、しっかりとSEO対策を進め、質の高いコンテンツを作り続けることが、これまで以上に重要になっています。
AI時代のSEO対策|押さえるべき3つのポイント
では、AI時代のSEO対策では、具体的にどこを押さえればいいのか。
当社が実際に実践し、7年間PVを維持できている手法から、3つに絞ってお伝えします。
ポイント1|「一次情報」を書く。AIが生成できない中身にする
AI要約で済むような一般論の記事は、もう読まれません。ユーザーが検索した瞬間、AIが同等の内容を要約で提供してしまうからです。
一方で、AIが絶対に生成できないものがあります。それが一次情報です。
- 実際にやってみて得られた数字(例:反応率が0.01%→2%に改善した)
- 実際に失敗して学んだこと(例:この方法で△△万円ムダにした)
- 現場でしか得られない気づき(例:お客様がよく口にする言葉のパターン)
こうした一次情報は、AIにとって「引用したい情報源」になります。同時に、検索エンジンからも「独自性・専門性のあるコンテンツ」として高く評価されます。
一般論はAIに任せて、人間は体験を書く。これがAI時代のコンテンツの書き分けです。
ポイント2|「誰が書いたか」を明示する(E-E-A-T対応)
Googleは現在、コンテンツの評価基準としてE-E-A-Tを重視しています。
| 要素 | 意味 | 具体的な対応 |
|---|---|---|
| Experience(経験) | 執筆者が実際に体験したか | 「実際にやってみた」体験談を入れる |
| Expertise(専門性) | 執筆者にその分野の専門知識があるか | 実績・経歴を明記する |
| Authoritativeness(権威性) | その分野で認められた発信者か | 具体的な数字・実績で裏付ける |
| Trustworthiness(信頼性) | 情報の出典が明示されているか | 一次情報源へのリンクを付ける |
匿名の記事と、実績ある専門家が実名で書いた記事。Googleも、AIも、後者を選びます。
具体的にやることは、難しくありません。
- 記事末尾に執筆者プロフィールを載せる(実名・実績・経歴)
- 主張の根拠となる出典を明示する(省庁・公式発表など一次情報へのリンク)
- 「10年で300社」のような、具体的な数字で裏付ける
ポイント3|「質問に直接答える」構造で書く
AIは、ユーザーの質問に対する「答え」を探しています。だから、記事の構造自体を「質問→答え」の形にしておくと、AIに拾われやすくなります。
具体的には、以下の3点を意識してください。
- 見出しを質問文にする(例:「SEO対策はもう不要ですか?」)
- 見出しの直後に、結論を先に書く(PREP法)
- 記事の最後にFAQ(よくある質問)のセクションを付ける
読者にとっても分かりやすく、AIにとっても引用しやすい。一石二鳥の構造です。実際、この記事もこの構造に沿って書いています。
よくある質問(FAQ)
Q. SEO対策とAEO対策、どちらを優先すべきですか?
まずSEO対策を優先してください。AEO対策の土台にあるのはSEOです。検索エンジンに評価されないコンテンツは、AIの回答にも引用されません。SEOで基礎を作った上で、AEOを意識した構造(質問形式の見出し・結論先出し・FAQ設置)を追加していくのが正しい順番です。
Q. AI Overviewsが表示されるようになって、本当にクリック数は減っていますか?
キーワードや業種によります。当社の実データでは、7年間ほぼ横ばい(1日平均100PV→96PV)でした。SEO対策を継続していれば、AI時代でも一定の流入は維持できるというのが、実務目線での実感です。ただし、SEO対策を止めていれば、確実にPVは減っていたはずです。
Q. AIに引用されるための「AEO対策」で、具体的に何をすればいいですか?
3つあります。①一次情報(自社の実データ・体験談・独自調査)を記事に含める、②執筆者情報を明記してE-E-A-Tを高める、③質問と回答の構造で記事を書く。これらはすべて、そのままSEO対策としても有効です。SEOとAEOは対立ではなく、地続きの関係です。
Q. 中小企業でも、AI時代のSEO対策は可能ですか?
十分可能です。むしろ、大企業には書けない「自社の現場でしか得られない一次情報」を持っているのは、経営者自身が現場に立つ中小企業の強みです。制作会社に外注して量産する一般論記事より、経営者自身が体験を書いた記事のほうが、AIにも人間にも刺さります。
Q. どのくらいの頻度で記事を更新すべきですか?
理想は週1本以上、最低でも月2〜4本を継続することを推奨します。ただし本数より、1本1本の質(一次情報の含有量)のほうが重要です。一般論を量産するくらいなら、月1本でも独自性のある記事を書くほうが、SEO・AEOともに効果があります。
まとめ|SEO対策は「不要」ではなく「進化」した
- 「SEO対策はもういらない」は半分ウソ。
当社の実データ(2019年約100PV/日 → 2026年6月約96PV/日)は、SEO対策を継続することで流入が維持できていることを示している - Google AI OverviewsやChatGPTなど、生成AIが参照する情報源の多くは、検索エンジンに評価されたコンテンツ(noteや企業ブログ)である
- AEO対策の前提はSEO対策。
順番を間違えれば、AIにも引用されない - AI時代のSEO対策のポイントは3つ:①一次情報を書く ②誰が書いたかを明示する(E-E-A-T) ③質問に直接答える構造にする
「SEOはもう時代遅れだ」と言って施策を止めてしまうのは、集客の基礎工事を放棄するに等しい選択です。むしろ、AIが本格的に業務や検索に組み込まれる今こそ、SEOで積み上げてきた資産が長期的に効いてきます。
自社の商品・サービスを見つけてもらいたいなら、まずは「AIが引用したくなる中身」があるか、自社の記事を見直してみてください。
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「自社のブログ、AI時代でも読まれる形になっているか診断してほしい」「一次情報を活かした記事構成を相談したい」という方は、無料の個別相談をご利用ください。売り込みは一切いたしません。
参考情報(本記事の出典)
本記事のSEO・AI検索に関する記述は、以下の公式情報を参照しています。最新のガイドラインは変更される場合があるため、施策検討の際は必ず一次情報をご確認ください。
- Google公式:Google 検索の基本事項
- Google公式:検索品質評価ガイドライン(E-E-A-T)
- Google公式:AI Overviews about Google Search
執筆者:滝原雄太(ビジョン・コンサル代表)
10年以上、300社以上の中小企業・個人事業主の集客・マーケティング支援に従事。チラシ反応率を業界平均の200倍(0.01%→2%)に改善した実績を持つ。自社Webサイトも2019年から一貫してSEO対策を継続し、AI検索の普及後もPVを維持している。
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